top of page
2)臍ヘルニア(でべそ)
おへその直下で筋膜の閉鎖出来ていないため、泣いたりいきんだりしてお腹に圧がかかると筋膜の穴から腸が飛び出した状態になります。(臍ヘルニアの状態:図1正面方向、図2側面方向)。 このヘルニアを指で抑えると腸がグジュグジュと言う感覚でお腹の中に戻ります。放置すると、生後2−4ヶ月で最も大きくなりますが、1歳までには90%が自然に治癒すると言われています。しかし、一度大きく引き伸ばされた皮膚は元に戻らないことがあり、醜形を残して治癒することとなります。そのため、筋膜の穴が早く閉じるのを期待して、生後早期から(生後2週間から1月)絆創膏で左右の腹壁を正中に引き寄せるように圧迫固定することにより早期の治癒を促すことが推奨されます(絆創膏固定術)。
2歳を過ぎても治らない場合は美容的見地から手術をすることもあります。
臍肉芽腫
生まれたての赤ちゃんには臍の緒がついていますが、通常10日前後で血流が途絶え、消失しその部位は皮膚に覆われます。その時一部が残存に肉芽組織として残った状態です。肉芽が大きければ結紮、小さければAgNO2にて焼灼することで、数日でほとんどが治癒します。治癒が長引く場合は胎生期遺残物(尿膜菅遺残・臍腸管遺残)を考える必要があります。
bottom of page